書店に行けば世界が見える!池上彰の書店活用術

2011年11月2日放送のWBS(ワールドビジネスサテライト)の、
「スミスの本棚」というコーナーで、ジャーナリストの池上彰さんの書店の活用法を紹介していました。

池上さんといえば、わかり易い説明で有名ですね。

以前、池上さんの「伝える力」の書評を書きましたが、
「伝える」ということは、それ以前に自分の知識が深いことが前提でしょう。

池上さんは、忙しくても毎日1、2件本屋に行くそうで、
そこから得られた豊富な知識があるからこそわかりやすく説明できるわけですね^^

同じ事実のことを知るにも、それを一つの視点で見ただけで「わかった」とせず、
あらゆる角度から見て分析することのできる力も、土台はやはり本からです。

そして、本一冊一冊を読むのも大切ですが、
書店に行ったら、そこでしかできないこともあります。

本屋に毎日行けば、今の社会が見えてくる

毎日本屋に行くとしても、同じ本棚にばかり行ってもそう意味があるわけではありません。
毎日行ってると、並ぶ本はそう変わらないですよね^^;

池上さんが、本屋に行けばまず立ち寄るというほど重要視しているコーナーが、
ノンフィクションの新刊コーナーです。

ここには、色々なジャンルの新刊が並ぶわけで、毎日行けば、新しい本はすぐわかります。
そして、タイトルを見るだけでも世の中の流れがどういう方向に向かおうとしているのかまでわかるわけです。

新刊コーナーの見方(サンプル)

新刊コーナーに行ったら、どんな感じで見ていくのか?
番組では池上さんがその時新刊コーナーにあった本を紹介していたのですが、
こんな感じで見て回っていました。

あくまでその時の新刊なのですが、その見方は参考になります。

まず池上さんが手に取ったのはこの本。

なかなか気になるタイトルです^^
日本は貯蓄率が高いと言われているわけですが、
今まで貯蓄をしてきた年代の高齢化が進み、
その年代のお年寄りたちが貯蓄を切り崩しているわけです。

このまま行くと、2020年に貯蓄率がゼロになるわけですが、
その時に日本経済はどうなっているか?という本ですね。
まさに日本がこれからどうなっていくか?を「貯蓄」という視点から見た本です。

今までの常識で、正しいとされてきたものが
「想定外」という言葉でひっくり返される歴史は記憶に新しいですよね^^;

日本人は周りがやっていれば自分も・・・という国民性がありますが、
それは良い部分もあり、悪い部分もあります。

今まで数々の「神話」がひっくり返されてきた歴史をたどっているのも、
その国民性からでしょう。

日本経済にもそのような一面は多々あります。
本当に日本は貯蓄があるから大丈夫なんでしょうか?
その辺も気になりますね^^

そして次に、紹介していたのがこの本。

今注目されている本なんだそうです。
サブタイトルが「惨事便乗型資本主義の正体を暴く」となっています。
上下巻あって、放送では下巻しか置いていませんでしたが、
上巻がないということは、それだけ注目されているということが考えられるわけですね^^
こういうところからも、その本が人気がありそうだ、ということもわかります。

本の内容に戻ると、"惨事便乗型資本主義"というのは、
世の中の大変なときに便乗して改革を実施しようとすることですが、
それをわかり易い形で表しているのが今のイラク。
フセイン政権が崩壊した時に一気にアメリカの新自由主義がイラクに導入されました。

例えば、輸入関税を全部止める政策がとられたのですが、
その結果、イラクでは車がいくらでも輸入できるようになりました。
その結果、イラクでは交通渋滞が起こって、問題になっています。

また、電化製品が関税なしで入るようになったので、
各家庭がエアコンを入れるようになり、電力不足も深刻化しています。

この話はイラクという遠い国での話ですが、全く関係の無い話ではありません。

日本も3.11の大震災で、まだまだショック状態の真っただ中です。
放っておけば日本はダメになるからこそ、みんな頑張っているわけですね。

こういう時だからこそ気をつけるべきことがあるわけです。

どさくさにまぎれて、政府がとんでもない政策を持ち込むかもしれない、
という問題意識を持たなければなりません。

例えば増税の話。
今、消費税10%にすることが話題になっていますが、
大した復興計画なしに、まずは増税ありきで話を進めるのはいかがなものでしょうか?
TPPはどうでしょう?急ぎ過ぎるあまり大した議論ができず、参加表明していませんか?

日本も他人事ではありません。

そして、ほんのちょっとだけ紹介していたのがこの本。
なぜ低成長の日本の円が買われるのか分析した本です。

何度介入しても進む円高ですが、なぜ国力がないのに円が買われるのか?
普通に考えたら、強い国の通貨が買われるはずですよね?
よく、ヨーロッパやアメリカよりも財政的には比較的安全だから、
という解説もありますが、本当にそうでしょうか?日本だって危ないですよ^^;

でも、日本が円高になるのは、そういう論理に基づかない理由ではなく、
きちんと理由があるんです。

この本は、そういうことをわかり易く解説されています。


こんな感じで、数冊とるだけでも今の日本の現状について考えさせられますね。
しかも、それぞれ視点が違うので、こういう感じて書店を回った後でニュースを見ると、見方が変わるかもしれません。
そして、それを毎日行えば、ものすごい情報力がつきそうですね^^

毎日行くことが、たまに行くよりよい理由

本屋に毎日行く、となると、けっこう時間をとられて大変なのでは?と思ってしまいますが、
実際はその逆です。

毎日行くからこそ、ほとんどは5分~10分の新刊のチェックくらいで済みます。

メリットは、単なる「時間節約」だけではありません。
重要なのは、本を見逃さないということ。

本屋さんは、1週間を目安に店頭の本で売れているか売れていないか見極めて、棚に移動させます。
売れ行きが良くないと店頭から消えるわけです。
へたすると、この本屋さんでは取り扱いさえも未定、となる可能性もあります。
(池上さんは、迷って次に行った時になかったことがよくあったから、
迷ったら買うようにしているんだとか。)

でも、毎日通っていれば初めて入った本は必ず店頭に並ぶわけですから、見逃さないで済むわけですね。

本は必ずしも、売れているから良い本とは限りません。
売れている本を読むのも大切ですが、やはり自分の「気になる」という感性を大切にして、
自分の興味を持った本を主体的に選びたいものです。

一見、あまり手に取られそうにないのに隠れた名著というのはあるものです。
そういうものを見つけるためにも、「見逃さない」というのは大事な要素ですね。

この、「毎日行く」というのは、あくまで世の中の動向を知りたい方向けの話。
そこまでしなくてもいいから、適度に情報を仕入れたいという方は、1週間に1回でも良いですね^^


池上さんは、毎日3,4冊は本を買うそうです。

先ほども紹介したように、気になったけど買わなかった本がなくなる可能性があるから、
というのもありますが、情報収集にお金は惜しんではならないと考えているからだそうです。

一つ一つ丁寧に読むこともあれば、速読のようにさっとエッセンスだけ拾い読みしたり、
読まずにためておくこともあるようですよ^^

来週のスミスの本棚は、池上さんがお勧めの1冊を紹介するそうです。
これは見逃せませんね!

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