幻想から目を覚まし、個人のリスクを国家のリスクから切り離す

日本にはたくさんの安全神話があります。
この神話を信じるかぎり、日本にいれば安全なわけです。

良い会社に入って、そこで一生懸命働いて、年金もきちんと納めて、
定年まで働けば安泰だ、と思っていたんですね。

でもそれがバブル崩壊あたりから傾いてきて、
ほとんどの人が国の方向性を疑いだしたのが、3.11の大震災後。

今まで絶対に安全とされていた、"原発"という安全神話が崩れましたね。

そこから、日本という国に不信を抱いた人は多いと思います。
それもそのはず、震災に関わらず、日本経済はそのまま行けば破たんの危機を迎えるわけです。

そのようなことを心配しながら、何もしないままで本当に大丈夫なんですか?
と警鐘を鳴らしているのがこの本。

日本の今までの常識で、そのまま生きていることがいかに危ないかがわかります。
今私達は、

「安全と思って歩いていた道の足元を見ると、ひび割れた氷の上を歩いていた」

という状況に立たされているんです。

日本人が信じ込んでいる危ない神話

震災以降、日本の安全神話を疑問視する人が増えましたが、
日本には今までたくさんの、根拠がないのに安全だと信じきる、
"安全神話"がありました。

でも、未だに信じている人はいますし、
疑問視しながらも何も対策も取れず、未だに神話にしがみついている人もいます。

そもそも、"安全神話"とはどういうものでしょうか?

例えば不動産神話。

賃貸に住み続けるより、マイホームを持った方が安心、と感じる人は多いものです。
人は本能的に縄張り意識がありますので、自分の家を持つと安心しますよね^^

高度経済成長期の頃は、30代で家族とマイホームを持てば一人前と言われていました。
一種のステータスにもなっていたと思います。
そして、マイホームを持つことは、賃貸より得だと思われていました。

でもそれは昔の話で、今は非常にリスキーです。

バブルが崩壊するまで、日本の地価は当たり前のように上がっていました。
つまり、早くマイホームを買っておけば、次の年から年々価値が上がっていくわけで、
もっとも安全な資産運用だったわけですね^^;

でも、バブル崩壊後は現実的な価値になってしまいました。
さらには大震災や原発事故で、一定の場所に住み続けることは、
何らかのリスクがあることも知ったと思います。

無理してでもローンを組んでマイホームを手に入れようとする。
これは非常に危ないです。
家賃収入が入ってこない不動産投資と一緒です。

地震で崩れても、液状化で住めなくなっても、ローンは払わなければなりません。

マイホームを持つこと自体は悪いことではありませんが、
かなりリスクを背負っているということも言えます。

不動産神話以外にも、一つの会社で働き続けられる方が良い、と思ってしまう会社神話、
定年後は年金で暮らすという年金神話。
資産を日本の銀行に預けたり、投資をしたとしても日本株や日本の不動産など、
円建ての資産運用しかしない円神話。

これらは、戦後からバブルの頃までは成功モデルだったのですが、
今は時代に見合ったものではなくなってきているのに気がつかなければなりません。

具体的に何がリスキーなのかは本書を読んでほしいのですが、
こういうものは、日本の借金が膨らんできて、
破たんしてしまった時には全てが吹っ飛んでしまいます。

日本は借金の多い国で、幸いにも国民の資産が多いので今のところなんとかもっています。
しかし、借金がどんどん膨れ上がってきている事実は変わりありませんし、
解決策も見出されていませんので、日本は安全、といつまで言えるでしょうか?
"日本は安全"という神話も疑った方が良いかもしれません。

国に頼るより、自分の資産は自分で自覚をもって守らなければならない、ということですね。

今までとは違う人生設計を

上で挙げた神話は、全てのものを1つに懸けるという共通点があります。
1つの会社で働く、"マイホーム"という1つの資産を持つ、
"円"という1つの通貨で資産を運用する、"年金"という1つの保障で晩年生活する、
ということです。

しかし、その"1つ"のものが崩れ去った時、どうなるでしょうか?

思うような年金が貰えず、生活に困っているお年寄りは結構いますし、
会社に首を切られて自殺した人もいます。
地震や津波でマイホームが無くなってしまった人もいます。
日本の借金が増えすぎて日本経済が破たんを迎えると、
急激なインフレに向かう恐れがあり、そうなると円の価値は下がる一方です。

そんな時、1つのものに頼っていたらどうなるでしょうか?
考えただけでも恐ろしいですね><

「卵は一つのカゴに盛るな」

ということわざがありますが、これは、一つの籠に盛ってしまうと、
落とした時に全部割れてしまう、ということです。

人生設計も同じで、一つのものに頼ってしまうと、非常にリスキーです。

一つの籠に盛らないようにするにはどうしたらよいか?
それは、日本だけに限らない、分散投資です。
分散投資をして、個人のリスクを国家のリスクから切り離すことが必要です。

投資の対象は、株だけでなく、不動産や債券など、たくさんありますし、
仕事も一つの会社に働くだけでなく、副業という形もありますし、
多様な形態があります。

そして、日本だけでなく国外にも資産を持っておけば、
日本が破たんした時もひとまず全てを失うリスクは避けられます。

そのような広い見識を持って、計画的に人生設計を見直すことが、
日本に住んでいる以上、誰でも必要だと思います。
勉強するのは大変ですが、やらないといけないところまで来ています。

どのように一歩を踏み出したらよいのか?
まずは本書を読んで、そういうリスクを背負っているというところを
深く理解するところから始めるとよいでしょうね。

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